Concept 当オフィスについて
精神分析的な理解にもとづいて、心理療法、心理検査、
専門家向けのセミナーをおこなっています
レンズに入る光がひとつの焦点に集光するように、当オフィスには精神科医療、児童福祉、学校教育、産業精神保健、司法・犯罪などのさまざまな領域で実践している心理臨床家があつまっています。その焦点にあるものが、精神分析的な理解です。
当オフィスにお越しになる方々のご相談の内容は、さまざまです。人の苦しみ、つまり心の苦しみには、たくさんのあらわれ方があります。
なんらかの精神的・行動的な症状が生じている、怒りや憎しみや恨みといった情動的な経験で満たされている、悲しみや空しさにからめとられている、ある人生の傷付きによって同じことを繰り返してしまったり、人生の意味を奪われたように感じる、など、いろいろなことが起こります。あるいは、ご自分にしかわからないと思うような何らかの経験を抱える孤独さに打ちひしがれていたり、誰かに知られたり理解されたりすることそのものが痛みや恐怖につながったりすることもあります。そして、苦しいかどうかもわからないがとにかく生きにくさを感じるとか、困りごとが困りごとなのか、自分が生きにくいのかどうかもわからない、ということも起こります。
心はけっして一枚岩ではなく、さまざまな部分や繋がりや関係を持っています。それらは複雑にからみあっていたり、パターンがあったりして、簡単に解きほぐせるものではありません。
精神分析はそんなふうに心を見ていて、そんな心に触れようとする試みです。そして、遊びでもあります。
生きることそれ自体にともなう苦しさに、私たちは目を向け、耳をかたむけ、お互いの心を経由して、言葉にして、自分の経験を味わって、そして遊べるようになっていくことが、大切だと考えています。
Greeting 所長あいさつ
上本町心理臨床オフィスは、精神分析の考え方を根本に据えた心理臨床の相談機関です。
精神分析とは、19世紀にFreudが創始した治療法ですが、その後は単に治療法にとどまらず、現代社会において人間理解の重要な言説となっています。
Freudは人の心には自らも知りえぬ部分(彼はそれを無意識と呼んでいます)があることを指摘しました。20世紀の精神分析の革新者Winnicottは、人の心は一人では知りえないことを指摘しています。彼はそれを「一人の赤ん坊というものはいない」と表現しています。
つまり私たちが自分自身を知るためには、対話が必要なのです。Freudの編み出した精神分析の実践は、自由連想と呼ばれるもので、長期間わたるものであり、粘り強さが求められます。それは現代社会にはかならずしもフィットするものではないでしょう。
当オフィスでは、精神分析の人間理解に基づきつつ、みなさんのニードにできるだけ柔軟に対応したセラピーを提供していきたいと考えています。スタッフは全員精神分析のトレーニングを受けた医師または臨床心理士であり、セラピーの経験は豊富です。自分のことを自分一人で考えることは、もちろん大事なことです。
しかし、考えたことを家族ではない、友達でもない第三者に話してみることによって、私たちの自己理解は大きく広がる可能性があります。
上本町心理臨床オフィス所長
館 直彦
News お知らせ
上本町心理臨床オフィスは、隣接する
「たちメンタルクリニック」と提携しています
事前にお聞きした内容や、アセスメント面接の結果から、精神科医による診察をお勧めすることもあります。