当オフィスの特徴について

当オフィスは、複数の臨床心理士・公認心理師によって運営されています。
当オフィスをお選びいただくメリットには、以下のようなものがあります。

専門性の幅の広さ

こうした心理臨床オフィスはしばしば個人開業になっており、その治療者の個性や経歴や専門性によって受け入れられる方が限定されます。
しかし当オフィスは、複数の専門性を持った治療者が所属しています。
例えば、医療領域、児童福祉領域、教育領域、産業精神保健領域、司法領域などの多岐におよびます。そのため、みなさんの困りごとやニーズにあわせた心理療法を提案、提供することができます。
また治療者の専門外のことがあった場合も、より適した治療者に変更したり、より適した治療者からの指導(スーパーヴィジョン)を受けながら治療を進めたりすることもできます。
このように、複数の領域で実践する治療者が在籍していることによって、治療の裾野は広がり、スペシャリストからジェネラリストまでそろったオフィスを運営することが可能になっています。

受け入れられる相談内容の幅の広さ

上述のように、当オフィスにはさまざまな経験を持つ臨床家がいます。
そのため、受け入れられる相談内容の幅は、たいへん広いものになっています。相談内容は、なにも精神病理的なものばかりではありません。
「自分が何に困っているかもわからない」「自分は何も苦しくないはずなのに生きにくい気がする」「とくに過去に何があったわけでもないのに悪夢ばかり見る」「生きている実感がない、ないのかもわからない」「芸術家だが創作に行き詰まっている」といったような、精神医学的診断にかならずしも当てはまらないことについての相談にも応じています。
精神分析や心理療法は、医学のためではなく、すべての人々のためにあるものです。

治療の総合的マネージメントと
セッティング

当オフィスには、豊富な知識と経験を有するベテランの治療者から、若手の治療者まで幅広く在籍しています。このメンバーがそろって、治療について細やかに検討するためのケース・カンファレンスを持つことを義務づけています。定期的に心理療法について複数人で検討することによって、治療者が見過ごしていること、気付けていないこと、方向性のズレ、現在の治療の展開などについて、見直すことができます。精神分析家ウィニコットはこのように、より良い治療状態を維持するための仕組みを整えていることをマネージメントと呼び、それによって設えられた治療設定そのものをセッティングと呼びました。
こうした治療のための枠組み(治療構造とも言います)をしっかり整えることによって、治療のクオリティを維持できるように努めています。

倫理を守って臨床に取り組む

心理療法は、明確な法律に基づいて運営されるわけではありません。そのため、私たち臨床家ひとりひとりが、倫理を自らに課して、利益相反、逸脱を防ぎ、個人情報保護や守秘義務などを守らなければなりません。
上述のカンファレンスでも、倫理的な問題が起こっていないかを確認しています。私たちは倫理綱領を設定し、それを守ることで、倫理的であるように努めています。

豊富な業績

当オフィスのほとんどの心理士は、自らの心理臨床について、研究論文や学会発表によって発信しています。このことがあらわしているのは、自らがおこなっている仕事について、第三者の目に触れることを恐れず、隠さず、(正しく辞書的な意味で)批判的である、ということです。
このことは、実践のクオリティを高めることに繋がっていますし、専門家として慢心せず開かれた心の態度で存在することにも繋がっています。

後進の育成

当オフィスでは、大学・大学院教育に携わっている心理士も在籍し、後進の育成にも力を注いでいます。未来の心の健康を促進するための役割に従事しています。
また当オフィスは、経験の浅い心理士への研修の場を提供しています。これもまた後進の育成のために不可欠な設定として、専門家同士の研鑽に寄与するものであると考えています。

学術集会等の運営

心理臨床や精神医学の専門家集団のための学会活動を担ってきました。こうした社会的で学術的な活動も、臨床実践ための場をたもつこと、質を維持すること、精神分析という文化を発展させていくために欠かせません。私たちは、学術活動への貢献もミッションとしています。

スタッフのプロフィール

以下に、当オフィスに所属する臨床心理士・公認心理師の一覧がありますので、ごらんください。

館直彦(たちなおひこ)【オフィス代表】

資格 医学博士、精神保健指定医、臨床心理士、日本精神分析学会認定精神療法医・精神療法医スーパーバイザー
専門領域 精神分析学 (特に対象関係論) 、児童及び思春期青年期精神医学、精神病理学などであり、無意識や自由連想について、創造性について、治療関係論、パーソナリティ障害の精神病理と治療、摂食障害その他の青年期の精神障害の精神病理と治療などについての論文発表、セミナー、講演などをおこなっている。
研究業績 【代表的な著書、翻訳等】
• ウィニコット用語辞典 2006 誠信書房 (監訳)
• 精神療法家として生き残ること 精神分析的精神療法の実践 2007 岩崎学術出版社 (監訳)
• 対象の影 対象関係論の最前線 2009 岩崎学術出版社 (監訳)
• 臨床家のための精神分析入門 今日の理論と実践 2010 岩崎学術出版社(監訳)
• 終わりのない質問 臨床における無意識の作業 2011 誠信書房 (単訳)
• 現代対象関係論の展開 ウィニコットからボラスへ 2012 岩崎学術出版社 (単著)
• ウィニコットを学ぶ 対話することと創造すること 2013 岩崎学術出版社 (単著)
• 太陽が破裂するとき 2017 創元社 (監訳)
• 文化・芸術の精神分析 2021 遠見書房 (共著)
• ウィニコットの臨床 症例との対話から生まれる「あること」の精神分析 2023 岩崎学術出版社(単著)
【ほか論文多数】
詳細はこちらをごらんください ⇒https://tachi-clinic.com/director/

石崎 利恵 (いしざき としえ)

資格 臨床心理士、公認心理師、養護教諭一種免許
職歴 家庭児童相談室、病院などの勤務、大学、短大などの非常勤講師、キンダーカウンセラーなどを経て、現職。
研究業績 心理査定実践ハンドブック 2006 創元社 (共著)

石田 拓也(いしだ たくや)

資格 臨床心理士、公認心理師
研究業績 Neuropsychological and functional correlates of clock-drawing test in elderly institutionalized patients with schizophrenia. 2012  Psychogeriatrics (共著)
自己がまとまらずにいた女性との心理療法過程 2018 精神分析研究 (単著)
抱えることについての一考察 2019 奈良女子大学心理臨床研究(単著)
設定の中で万能感を経験すること 2019 精神分析研究 (単著) など
所属学会 日本心理臨床学会、日本精神分析学会、日本思春期青年期精神医学会(運営委員、編集委員)、ウィニコット協会(事務局担当理事)

川﨑 俊法(かわさき としのり)

資格 臨床心理士、公認心理師 (登録申請予定)
職歴 児童福祉施設、中学校スクールカウンセラーを経て現職に至る。現在、大学非常勤講師を務める。
所属学会 日本心理臨床学会、日本精神分析学会、日本思春期青年期精神医学会

川野 由子(かわの ゆうこ)

資格 臨床心理士、公認心理師、日本精神分析学会認定心理療法士
研究業績 あやまちから学ぶ 2004 岩崎学術出版社 (共訳)
精神病への精神分析的アプローチ 2008 金剛出版 (共著)
不妊と不妊治療が与える女性への心理的影響 2012 周産期医学 (単著)
周産期精神保健への誘い-親子の始まりを支える多職種連携- 2015 メディカ出版 (共著)
妊娠・出産・子育てをめぐるこころのケア 2017 ミネルヴァ書房 (共著) など
所属学会 日本精神分析学会、日本心理臨床学会、日本周産期精神保健研究会、日本周産期新生児医学会、日本新生児成育医学会、日本子どもの虐待防止学会、日本母性衛生学会 など

作山 洋子(さくやま ようこ)

資格 臨床心理士、公認心理師
職歴 市教育委員会の心理相談員、県立病院非常勤心理士、私立高校スクールカウンセラーを経て、現在、たちメンタルクリニック非常勤心理士、公立小学校スクールカウンセラーとして勤務。
所属学会 日本精神分析学会、日本思春期青年期精神医学会、日本描画テスト・描画療法学会、日本心理臨床学会

鈴木 千枝子(すずき ちえこ)

資格 臨床心理士、日本精神分析学会認定心理療法士
研究業績 臨床心理学3巻 2000 培風館 (共著)
ライフサイクルの心理療法 2004 創元社 (共著)
心理療法ハンドブック 2005 創元社 (共著)
心理査定実践ハンドブック 2006 創元社 (共著)
精神病の精神分析的アプローチ 2008 金剛出版 (共著) など
所属学会 日本心理臨床学会、日本精神分析学会、日本ロールシャッハ学会、日本思春期青年期精神医学会

高橋 久美子 (たかはし くみこ)

資格 臨床心理士、公認心理師(登録申請中)
職歴 病院やクリニックにて、心理検査及びカウンセリングを担当、看護学校にて、講師・学生相談員担当。
所属学会 日本精神分析学会

筒井 亮太(つつい りょうた)

資格 臨床心理士、公認心理師 (登録申請中)
専門領域 精神分析的心理療法やフォーカシング指向心理療法などのサイコセラピー
施設職員や学校教員および保護者向けのコンサルテーション
摂食障害や強迫性障害へのマネジメント
研究業績 バリント入門:その理論と実践 2018 金剛出版(監訳)
ドナルド・ウィニコット:その理論と臨床から影響と発展まで  2019 誠信書房(監訳)
R. D. レインと反精神医学の道 2020 日本評論社(共訳)
実践に学ぶ30分カウンセリング 2020 日本評論社(共著)
精神分析における心的経験と技法問題 2020 金剛出版(単訳)
文化・芸術の精神分析 2021 遠見書房(共著)
アタッチメントと親子関係:ボウルビィの臨床セミナー 2021 金剛出版(単訳)
アタッチメントと心理療法:こころに安心基地を作るための理論と実践 2021 みすず書房(共訳)
ハリー・スタック・サリヴァン入門:精神療法は対人関係論である 2022 創元社(共訳)
精神分析フィールド理論入門:3つのモデルの臨床例から理解する 2022 岩崎学術出版社(共訳)
日常臨床に活かす精神分析2:現場で起こるさまざまな連携 2022 誠信書房(共著)
臨床心理学中事典(解離、サイコパス、作為症、自己愛性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害、パーソナリティ障害) 2022 遠見書房(共著)

橋本 彩加(はしもと あやか)

資格 臨床心理士、公認心理師
職歴 精神科病院、大学非常勤講師を経て現職。現在も精神科病院に勤務。
所属学会 日本心理臨床学会、日本精神分析学会

平野[淺田] 慎太郎(ひらの[あさだ] しんたろう)

資格 臨床心理士、公認心理師、「安心感の輪」子育てプログラム認定講師
職歴 精神科クリニック、元受刑者や生活困窮者支援のための自立準備ホーム、大学・大学院非常勤講師などで勤務。
研究業績 アタッチメントと反社会性 : その理解と支援 2015 甲南大學紀要(単著)
アタッチメントの観点から非行・犯罪をモデル化する 2017 心理学評論(共著)
Secure base script and psychological dysfunction in Japanese young adults in the 21st century: Using the attachment security assessment.  2017 Developmental Psychology. (共著)
自立が困難な矯正施設退所者の社会復帰に資する動的要因の保護因子に関する調査研究事業(2019年度公益社団法人三菱財団社会福祉事業・研究助成)
その他学会発表複数。

弘田 洋二(ひろた ようじ)

資格 臨床心理士
職歴 大阪市立児童相談所、奈良県立病院小児科で母子臨床、大阪府立公衆衛生研究所、大阪府こころの健康総合センターでの勤務を経て、現在、大阪市立大学名誉教授、同生活科学研究科特任教授。
研究業績 心理査定、心理療法、支援関係、心理教育をテーマとした全業績68編
(学術論文28編、翻訳などその他業績32編、著書8編)

平井 三喜(ひらい みき)

資格 臨床心理士、公認心理師
職歴 大学心理相談室、児童家庭支援相談センターでの勤務を経て、現在は、精神科クリニックおよび橿原市こころのケアルームにおいてカウンセラーとして勤務。
所属学会 日本心理臨床学会、日本思春期青年期精神医学会

松岡 恵里佳(まつおか えりか)

資格 臨床心理士
職歴 児童福祉施設などでの勤務を経て、現職。
所属学会 日本心理臨床学会、日本精神分析学会、日本思春期青年期精神医学会

増尾 徳行(ますお のりゆき)

資格 臨床心理士、公認心理師、日本精神分析学会認定心理療法士
専門領域 精神力動的心理療法
研究業績 臨床家のための精神分析入門−今日の理論と実践 2010 岩崎学術出版社 (共訳)
怒りをめぐって展開した心理療法過程 2012 精神分析研究(単著)
原初の母性的没頭について−入院治療からの臨床的考察 2018 心理臨床学研究 (単著)
文化・芸術の精神分析 2021 遠見書房(共著)
日常臨床に活かす精神分析2:現場で起こるさまざまな連携 2022 誠信書房(共著)

守屋 彩加(もりや あやか)

資格 臨床心理士、公認心理師(登録申請中)、中学校教諭一種免許状、高等学校教諭一種免許状
職歴 児童精神科クリニック、中学校での勤務を経て、現在は当クリニックや放課後等デイサービスなどで勤務。
所属学会 日本心理臨床学会、日本質的心理学会

由良 笑 (ゆら えみ)

資格 臨床心理士、公認心理師
学歴 神戸松蔭女子学院大学大学院修了
職歴 精神科病院、小児科、療育施設などでの勤務を経て、現職。

小池[本岡]徳子 (こいけ[もとおか]のりこ)

資格 臨床心理士、公認心理師
職歴 大学相談室、児童養護施設などでの勤務を経て、現在は当クリニックと児童養護施設で勤務。
所属学会 日本心理臨床学会、日本精神分析学会、日本子ども虐待防止学会、日本遊戯療法学会

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